少年の日の思い出のエーミールは悪い奴なのか!?私の感想を紹介

少年の日の思い出のエーミールは悪い奴なのか!?私の感想を紹介

こんにちは、かしぱんです。

皆さんは子供の時に、少年の日の思い出という小説を国語の授業で読んだことはありますか?

 

その小説に出てくるエーミールという少年がものトラウマレベルで印象に残っています。

その少年の日の思い出とエーミールについて紹介していきたいと思います。

 

ヘルマン・ヘッセ

少年の日の思い出は、ヘルマン・ヘッセ(1877~1962)の書いた小説です。

ヘルマンヘッセはドイツの有名な作家で、「車輪の下」や「ガラス玉演戯」をはじめとする作品が高く評価され、ノーベル文学賞を受賞しています。

ヘルマンヘッセの作品には、穏やかな人間の生き方を描いたものが多いです。
ですので、この少年の日の思い出という作品はちょっと異質な作品と言えます。

 

ヘッセは幼少の頃に昆虫採集にはまっていました。
中でも魅かれていたのが蝶々でした。
ヘッセは水彩画もよくしていたため、蝶などの絵もかいていました。

そんな幼少のころの思い出から、書かれた作品がこの少年の思い出なのでしょう。

ヘッセはどんな少年時代を過ごしていたのでしょうね?

少年の日の思い出のあらすじと感想

少年の日の思い出は中学校1年生の教科書に掲載されていたので、知ってる方も多いかと思います。

物語は私が最近蝶採集を客(僕)に自慢したところ、客にお願いされて、ワモンキシタバを見せるところから始まります。そこから僕の少年時代の回想が始まります。

僕は昔、蝶を捕まえて標本にすることを趣味にしていました。

あるとき、コムラサキという珍しい蝶を捕まえて、標本にすることができました。

コムラサキは日本にも生息する蝶で、茶色の地に紫色の構造色を持っていて、角度によって紫色に光って見える、綺麗な個体です。

あまり、見せびらかすようなことはしなかった主人公の僕ですが、そのときばかりは僕も誰かにこの事を自慢したくなりました。

 

ここでエーミールの登場です。

近所に住んでいたエーミールも標本作成を趣味にしていて、標本の展翅や修復の技術は素晴らしかったのです。

エーミールは非の打ち所がない少年で、なんでもそつなくこなしてしまう優等生でした。
僕は尊敬こそ抱いてましたが、妬ましく気味悪い印象も持っていました。

 

そんなエーミールなら、珍しいコムラサキをほめてくれるだろうと思っていました。
舞い上がってた僕は早速、コムラサキの標本をエーミールに見せに行きました。

エーミールは、コムラサキの希少価値こそは認めたものの、展翅の甘さや脚の欠損などを指摘してきました。

そして最後にせいぜい20ペニヒ程度、日本円にして1400円ぐらいの価値しかないと酷い評価をしてきました。

 

そんな言い方しなくても…

読んだ時にほんとムカつくやつだなって思いました(笑)

だって普通、凄いねって褒めてあげませんか?
ましてやまだ子供ですよ!

でも、エーミールは正論武装して、痛いところを着実に付いてくるんです。

そういう奴なんです。
憎たらしいですよね。

絶対友達いなそうです。

 

さてまあ、そんな事があってから主人公の僕もエーミールのことを嫌悪するようになりました。
そして二度と彼に標本を見せることはありませんでした。

 

その後も僕はどんどん昆虫最終に没頭していきました。

 

そうかそうか、つまり君はそんなやつだなんだな

そんな中、ある日エーミールが超希少なクジャクヤママユの繭を羽化させたというのを耳にしました。

クジャクヤママユはヨーロッパに生息する蝶で翅を広げた時の大きさが、9センチにもなる大型の蝶です。

クジャクヤママユは非常に大きく迫力のある蝶でした。
そして、クジャクヤママユは僕が1番欲しい蝶でした。

エーミールに嫌悪感こそ抱いていたものの、この時ばかりはクジャクヤママユを一目見たいという思いのほうが勝っていました。

エーミールが見せてくれるのを待ちきれなかった僕は、エーミールの家が留守の時ににこっそり忍び込んでしまいます。

そこで、まだ展翅板の上に固定され乾燥させている最中だったクジャクヤママユを見つけます。
その美しさに心惹かれた僕は、クジャクヤママユを盗んでしまいます。

そして部屋から出ると近づく足音に気づき、標本をポケットに隠しそこを後にしました。

 

ポケットに隠した標本を取り出すと、なんと潰れて壊れてしまっていました。

 

僕は絶望し罪の意識にさいなまれ、この事を母に話します。
母は僕にエーミールの所へ謝罪しに行くように促します。

僕は標本を持ってエーミールの所へ謝りに行きました。

そして僕は自分の持っている標本やおもちゃをすべて譲ることを代償に謝りました。

 

すると彼は、怒鳴ることはなくひとつ舌打ちをしてひとこと、

「そうかそうか、つまり君はそんなやつだなんだな」

と痛烈に批判しました。

 

そして、家に帰った僕は自分の標本を指でひとつひとつ粉々にしてしまいました。

 

僕のやった事は決して許されることではないですが、ほんとエーミールは恐ろしい奴です。
悪人ではないんでしょうけど、性格悪いですよね。

絶対に友達になれないタイプです(笑)

悪いことはしちゃいけない、そしてやってしまったことは決して取り返しはできないという事を深く深く知ることになりました。
ヘッセもそういうことをみんなに伝えたかったのかもしれませんね。

 

最後の主人公の行動からしてどれだけダメージを負ったかを感じさせられます。
それにしても、最後のエーミールの言葉は衝撃的でした。

授業の後も時々クラスで誰かが悪いことをした時に、ネタでこのセリフを言ってました。
ネットでも結構話題にされることが多いですよね。

でも、本気でこんなこと言われたら心が折れますよね。
素直に怒鳴られるより、こんな風に皮肉を込めてののしられた方がつらいです。
教科書に載せるにはハードな内容で今でも印象強く残っています。

 

大人になって、またこの小説について授業を受けてみたら当時とは違った意見がたくさん出てきて、面白いだろうなって思います。

世の中許してくれないことも多いので、皆さんはくれぐれも悪い事だけはしないようにしなきゃですね。

良かったらぜひ読んでみてください。

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