国語の教科書に出てくる名作のお話を、私の独断と偏見で決めたランキング形式で紹介していきたいと思います。
国語の教科書の名作 1位 少年の日の思い出
国語の教科書の名作の栄えある第1位は少年の日の思い出です。
とあるお店で、蝶の標本を見せて貰った主人公(ぼく)が、少年の頃、蝶の標本を集めることにハマっていたことを思い出して、昔の思い出を振り返っていくというお話です。
少年の日の思い出と言えばエーミールと蝶
少年の日の思い出を語る上で決して外すことの出来ない登場人物が、エーミールです!
エーミールと言えば、非の打ち所のない完璧な少年でありながら、とても非道なやつです。
悪い奴ではないんですけど、絶対友達になりたくないタイプですね。
僕が珍しい蝶を捕まえて標本にした時も、エーミールはその蝶の希少性こそは認めたんですが、展翅の仕方が悪いというのチクチク批判してくるんですよ。
全く憎たらしいですよね。
そして、自分がヤママユガを捕まえた時は、めっちゃ自慢してくるんです。そこで、見たくなってしまったぼくはつい、エーミールの部屋に入って、まだ乾ききっていない、ヤママユガの標本を盗んでしまうんです。
その挙句ポケットに入れて壊してしまいます。
僕もどうかと思いますが、ここからがエーミールの本領発揮です。
盗んでしまった僕に対して、怒ることもせずたった一言「そうかきみはそういう奴だったんだな」と発言するんです。
ほんとこれはトラウマになるレベルです。流石エーミール期待を裏切りません。
話自体も色々考えさせられる名作です。

国語の教科書の名作 2位 おじさんのかさ
おじさんのかさは小学校低学年の国語の教科書で出てくる名作です。
もともとは佐野洋子さんの書いた絵本です。
おじさんには、お気に入りの黒いぴかぴかの傘がありました。
おじさんはその傘が大のお気に入りで出かけるとは必ずその傘を持って出かけていました。雨のときでも晴れの時でもその傘を持って出かけます。
でもその傘がお気に入り過ぎて、雨の日でも傘を差すことはありません。雨が降ってきた時は、その傘が濡れないように、抱きかかえていました。
時には知らない人の傘に入れてもらうこともありました。
そんなおじさんが公園で雨宿りをしていると男の子がやってきて、一緒にかさにいれてくださいとお願いされます。
それでも、傘を濡らしたくないおじさんは聞こえないふり…
すると男の子の友達がやってきて2人は一緒の傘に入り、「あまが ふったら ポンポロロン
あめが ふったら ピッチャンチャン」と歌いながら帰っていきました。
あまりにも楽しそうに歌いながら帰るのでおじさんは、そんな音がするのか気になってしまい、ついにお気に入りの傘をさして帰ることにします。
みなさんも大切すぎてつい飾ってあるようなものありませんか?
使ってこそわかるものの良さもあります。是非一度使ってみてはどうですか?
国語の教科書の名作 3位 ちいちゃんのかげおくり
まだ日本が戦争をしていた頃の
「かげおくり」という遊びがあります。
地面に映った自分の影を長い時間見つめて、一気に空などに視線を移すと残像現象で大きな影が見えるというものです。
ちいちゃんは、お父さんの戦争の出征の前日にこの遊びを教えてもらい家族でやってみたのでした。
病弱なお父さんが出征するくらいですから戦争は芳しくないのでしょう。
でもちいちゃんはそんなこととは知らずにお兄ちゃんとかげおくりをして遊んでいました。
そしてある日、町にも空襲がありました。サイレンの音、燃えさかる町の中を、お母さんはお兄ちゃんとちいちゃんの手を引いて逃げました。
でも人ごみのなかでちいちゃんはみんなとはぐれてしまします。
次の日、ちいちゃんは自分の家があった所に戻ってみますが、そこは瓦礫の山でした。
「お兄ちゃんとお母さんはきっと帰ってくる」
ちいちゃんはそう信じて近くの防空壕で待ち続けていました。
そして何日かたった頃、ちいちゃんに明るい光が差します。
ちいちゃんが外に出ると空から
「かげおくりの出来そうな空だなあ」
と言うお父さんの声が空から聞こえました。
「ねえ、今、みんなでやってみましょうよ」
と言うお母さんの声も空から降ってきました。
「ひとつ、ふたつ、みっつ」
家族の声が重なり合います。
ちいちゃんがやがて空を見上げるとよっつのかげが浮かんでいました。
「なあんだ、みんなこんなところにいたの」
ちいちゃんはそう言うと体が軽くなり空に浮かんでいきました。
戦争の辛さをかげおくりという遊びを通して綴ったお話です。
泣ける名作ですのでぜひ読んでみてください。
国語の教科書の名作 4位 オツベルと象
オツベルと象は中学生の国語の教科書に出てくる名作です。
かの有名な宮沢賢治さんの作品です。
川へ水を組みにいった白象が、オツベルに出会います。
白い象は鶯のような美声を持っていました。オツベルはその象を言葉巧みに騙して自分のいいようにこき使います。
最初は労働を楽しんでいた白象でしたが、食べ物も減らされて日に日に弱っていきます。そして奴隷として扱われていたことに気づいた白象は、仲間に助けを求めて手紙を書きます。
すると、手紙を読んだ仲間の象たちは大群を引連れてオツベルの屋敷になだれ込みます。
オツベルは、屋敷諸共ぺちゃんこにされてしまうのでした。
そして最後は、語り手だった牛飼のセリフに戻り
「おや、君、川へはいっちゃいけないったら。」
という言葉で締めくくられます。
この終わり方は授業の中でも、熱い議論が行われました。本当の意図は宮沢賢治にしか分からないのでしょうけど、ちょっと意味深な言葉とかあると、それに対するみんなの様々な意見が出てきてとても面白かったです。

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