リュウキュウアサギマダラは一見するとアサギマダラに似た青色の大変綺麗な蝶です。
見た目はいかにも南国風な感じで、美しいちょうちょです。
そんなリュウキュウアサギマダラの、分布や生態をはじめ、アサギマダラとの違いに迫っていきたいと思います。
リュウキュウアサギマダラとは
リュウキュウアサギマダラ Ideopsis similis
(写真は沖縄県那覇市末吉公園にて撮影)
リュウキュウアサギマダラとは、浅葱色つまりは淡い青色をした、マダラチョウの一種です。
チョウ目タテハチョウ科マダラチョウ亜科リュウキュウアサギマダラ属に属しています。
体には太めの黒い線が入っていて、浅葱色の部分がまだらのようになった模様をしているのが特徴です。
分布
リュウキュウアサギマダラの分布はその名の通り、沖縄(南西諸島)です。
日本以外ですと、インド、スリランカ、ミャンマー、マレーシア、中国南部、台湾と東アジアの亜熱帯域に幅広く分布しています。
アサギマダラのような移動能力はなく、奄美大島より北では迷蝶とされています。
※迷蝶とはもともとその地域に生息していない種類で台風などのアクシデントによりたまたま飛ばされてきてしまった蝶のことを言います。
アサギマダラとの違い
リュウキュウアサギマダラはぱっと見アサギマダラと似ていますが、実は属レベルで違います。
リュウキュウアサギマダラ タテハチョウ科マダラチョウ亜科リュウキュウアサギマダラ属
アサギマダラ タテハチョウ科マダラチョウ亜科アサギマダラ属
という分類体系になっています。
形態的には、アサギマダラは体の黒い筋が細く、浅葱色の部分が広いです。またアサギマダラは後ろばねに褐色の部分があるのに対し、リュウキュウアサギマダラにはありません。
体の大きさもアサギマダラのほうが大きめです。
アサギマダラについては下記のページで更に詳しく紹介しています。
アサギマダラの一生・生態・食草を紹介!
リュウキュウアサギマダラの生態
リュウキュウアサギマダラはアサギマダラのように長距離移動をすることはなく特別変わった生態は持っていません。
成虫で集団越冬
ただ、成虫で越冬をするのでその点がほかの蝶と比べると少し変わっているといえるでしょう。
リュウキュウアサギマダラは、沖縄という温かい場所で暮らしているため一年中成虫を見ることができます。
しかし沖縄と言えど、蝶にとって冬は寒くて大変な時期です。
気温が15℃を下回ってくるとリュウキュウアサギマダラは集団で集まり、ツルや枝などにつかまりみんなで身を寄せ合って寒さをしのいで、集団越冬をします。
そして暖かくなってくると、また辺りを飛び回るようになってきます。
食草と幼虫
蛹化のため、徘徊しているリュウキュウアサギマダラの幼虫@石垣島。 pic.twitter.com/aihAO2Ieey
— おきしま (@papilio_memnon) 2016年2月16日
リュウキュウアサギマダラの幼虫はこんな見た目をしています。
ちょっと毒々しい感じがします。
午後のひととき。リュウキュウアサギマダラと黄緑色の蛹(^_^;) pic.twitter.com/8TRAedl8zG
— 銀河 鉄郎 (@sorajiro999) 2017年12月14日
蛹は光沢のある黄緑色で非常にきれいです。
幼虫の食草はツルモウリンカを始めとするガガイモ科植物です。
ガガイモ科の植物はアルカロイド系の毒を持っています。
リュウキュウアサギマダラもその毒を体内に取り込みそのまま成虫になっていきます。
そのため鳥に食べられる危険が少なく、非常にゆったりと優雅に飛んでいます。
リュウキュウアサギマダラを沖縄で見るために…
リュウキュウアサギマダラは沖縄ですと比較的メジャーな蝶の一種で様々なところで見かけることができます。
とはいえ街中ではほとんど見かけることはありません。
ちょっと山のほうや、自然が豊かなところに生息しています。
那覇市内ですと、末吉公園がおすすめのスポットです。
この記事の写真も末吉公園にて撮影したものです。
写真のように花によって来ることがおおいので花があるところの周辺を探してみるのがよいかと思います。
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