青春小説といえば、恋愛系やスポーツ系の小説を思い浮かべますよね。
これらの小説は、学生気分に浸ることが出来てとても素敵です。
胸が熱くなったり、感動したりと青春小説は色々な魅力があります。
そんな青春小説のおすすめ作品を紹介していきたいと思います。
一瞬の風になれ(佐藤多佳子)
「おまえ、陸部、入れ」
「新二も走る?」
「おう」
こうして新二はスプリンターとしての道を歩み始めました。
陸上の短距離走の話で、主に四継と呼ばれる4×100mリレーを主体に描かれています。
スポーツ小説では圧倒的に面白い作品です。
文字だけでここまでの疾走感を速さを表現しているのがほんとに素晴らしいです。
幼馴染で天才スプリンターの連を追いかけて、陸上を始める新二が人一倍努力をして、連と同じ土俵で競い合う姿がとても素敵です。
圧倒的な速さ・強さを見せつける連もまたカッコいいです。
ただただ、純粋に速さを追い求める選手たちの姿にほれぼれしてしまいます。
スポーツだけでなく恋愛要素もあり、非常に魅力的な青春小説です。是非読んでください。
DIVE!!
その高さとスピードの恐怖故に飛び込み台は「コンクリートドラゴン」と称される。
その一瞬に魅了された少年たちが通うダイビングクラブは存続の危機に…
存続するための条件はなんとオリンピック出場!
凄腕女コーチとともに、青春の熱い戦いが始まる。
水泳ではなく、飛び込みというちょっとマイナー競技を題材にしたスポーツ小説です。
飛込の怖さがすごい伝わってくる描写は素敵です。
飛び込み台をコンクリートドラゴンと表現してるのも面白いなと思います。
何回も飛び込んでいるはずの10mの高さなのに、その台の上に立つのが怖いというひしひしと伝わってきます。
ほんとに表現が上手なのだと思います。
マイペースでのんびりやの主人公が、女コーチにしごかれて強くなっていきます。
才能はあるのに、闘争心や向上心がいまいちだった主人公が次第にオリンピックにむけて奮闘していく姿がかっこいいです!
ただ、綺麗なだけでなくリアルな人間関係も描いているのが魅力です!
将棋ボーイズ
将棋を題材にした青春小説です。
主人公が2人で構成されており、章によって視点(語り手)が変わるのが面白いところです。
天才的主人公と将棋を始めたばっかりの主人公、二人の物語を一冊で楽しむことができます。
将棋のレベルや試合のリーグも違いあまり接点のなかった二人が、物語の後半になって絡んでくるとより一層面白くなってきます。
とても丁寧に構成されている作品だと思います。
将棋を通して二人の主人公が成長していく姿が、まさに青春な感じで素敵な作品です。
夜のピクニック(恩田陸)
全校生徒が夜を徹して80キロを歩き通すという過酷な伝統行事でした。
みんなが、それぞれ三年間の思いを込めて歩行祭に臨む群像劇。
学校生活の思い出や卒業後の進路を語りつつ親友たちと歩きながらも、貴子だけは小さな賭けに胸を焦がしていた。
本屋大賞を受賞した作品です。
とても、リアルな高校生を描いている作品です。
こんな奴、クラスにいたなーなんて思いながら読んでました。
皆さんもお気に入りのキャラに恋しちゃうかも…
この作品の一番の魅力は何といっても杏奈ちゃんです。
すでにアメリカに行ってしまっていて、物語には直接登場することはないのですが、一番魅力的なキャラと言っても過言ではありません。
最後にすべてかっさらっていく杏奈ちゃんの凄さにきっと心打たれるはず。
日常ものでありながらも、しっかりと伏線を張っており、ラストはミステリーさながらの盛り上がりを見せます。
万人受けする作品ですので、是非読んでみてください。
サマーランサー
槍道というマイナースポーツを題材にした、青春小説です。
槍道は剣道に似た競技で、剣の代わりに槍を持って戦います。
剣道と同じように、面、胴、小手、突きを打突することで競技します。
槍道の競技シーンは迫力満点でとても面白いです。
また、天智と里佳のラブストーリーからも目が離せません。
バッテリー
バッテリーはドラマやアニメにもなっており、みなさんも1度は題名を聞いたことがある作品ではないでしょうか?
野球のバッテリーを描いた作品です。
ピッチャーの原田巧とキャッチャーの永山豪の1年間のバッテリー生活が綴られています。
これぞ、スポコンって感じの内容を思い浮かべてるかも知れませんが、全然違います!
なんなら、野球シーンはほとんどなく人間関係を描いた作品です。それも児童書とは思えないめちゃめちゃドロドロした人間関係です。爽やかさとは程遠いですが、これもまた青春の1ページでしょう!
大人でも楽しめる作品ですので、ぜひ読んでみてください。
ラブオールプレー
青春バドミントン小説です!
高みを目指して練習・試合に望む姿はほんとにかっこいいです。
特にイケメンエースの遊佐賢人がかっこいいです。
平凡だった主人公が、名門高校でメキメキと頭角を現し、みんなで団体戦優勝を目指し、切磋琢磨します。
王道なスポコン小説ですので、スポコンが好きな方は是非とも読んでほしい作品です。
明るい夜に出かけて
深夜ラジオを題材にしたちょっと変わったストーリーです。
作者の佐藤多佳子さんもオールナイトニッポンのヘビーリスナーだったそうです。
富山が佐古田と出会うことによってちょっとずつ逃げてた世界に向き合おうと変わっていきます。
二人の恋愛要素もあって、面白いです。
明るい夜に出かけてというタイトルもとても素敵だと思います。アルピー以外にもくりーむしちゅーやナイナイ、爆笑問題、伊集院光など様々なラジオの話が出てきます。
私もこの小説がきっかけで、くりーむしちゅーのオールナイトニッポンを1話から聞き始めました!!
とても面白いのでラジオもぜひ聞いてみてください。
風が強く吹いている
競技経験者がわずか2人だけの所から、箱根駅伝を目指すお話です。
とある学生寮はもともとは陸上部の寮でした。
そこで寮生活を送っているのは、陸上経験もない素人ばかりなのですが、なんとそのメンバーで箱根駅伝を目指します!
ちょっと現実離れした話ではありますが、それを差し置いても面白いです!
最初はあまり乗り気でなかった仲間も、若くまぶしい才能の「走」に惹かれ熱くなっていくのが面白いです!
1km4分程度でしか走れなかった初心者の仲間も、どんどん早くなってきて3分ペースで走れるように成長していきます。
ワクワクが止まらない、情熱的な青春小説です。
くちびるに歌を
この作品はアンジェラ・アキさんの手紙~拝啓15の君へをベースにしています。
みんなで合唱コンクールを目指す青春小説です。
ユリの出した課題をきっかけに、不真面目だった男子部員にも徐々に変化が現れます。
様々な苦難を乗り越え、みんなで歌う合唱がとても素敵です。
チームメイト間の人間関係も丁寧に描かれていて、恋愛要素もあって面白い作品です。
君のともだち
基本的にはそれぞれがスピンオフになってるような短編小説です。
ですが、それが最後には恵美ちゃんを中心にひとつの物語として纏まっていきます。
上から目線になってしまいますが、非常によく構成された小説です。
ちょっと意地悪だった恵美ちゃんもみんなと関わっていくうちにちょっとずつ変わっていきます。
本当の友だちって何なんでしょうね。
これを読んだら、それがわかるのかも知れません。
もう堀田ちゃんが素敵すぎて、ラストシーンは涙がぼろぼろ零れてしまいました。
ダブルス
全然違うタイプでお互いに気に食わないと思っていた、二人が、テニスでダブルスを組むというお話です。
最初は喧嘩ばかりのコンビでしたが、テニスを通して次第に仲良くなっていく様がとても素敵です。
技術的にも人間的にも成長していく姿はまさに青春そのものです。
空色ヒッチハイカー
これぞ究極の青春小説。これぞボーイミーツガール。
そんな感じの一冊です。
特に高校生に読んでほしいですね。
この作品は、とにかく杏子ちゃんが可愛くてエロくてほんとに素敵です。
でもそれだけじゃなくて、意外と泣けるシーンが多いんです。
個人的にはすごい銀の匙に似ているなという印象を受けました。
兄貴との関係性なんかがめっちゃ銀の匙っぽい。
人生立ち止まったときは、これを読んでみるといいかもしれません。
いろんな生き方があるよなって再度認識させられる一冊です。
ぜひ手に取ってみてください。
吉野北高校図書委員会
図書室を舞台にした恋愛群像劇です。
登場人物たちのそれぞれの視点での恋物語が綴られていて面白いです。
図書委員会というだけあって、みんなの会話にもいろいろな小説や漫画が登場してきます。
「ノルウェイの森」や「スラムダンク」など懐かしい作品などが出てくるのも面白さの一つです。
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